サダコの物語は私たちに感動をもたらし、世界中に広がりました。生きたいと強く願いながら、鶴を折り続けたサダコ。その折鶴は平和と希望のシンボルとなり、地球上のいろいろなところで、サダコをたたえる活動が行われています。

私がサダコに深く関わることになったのは、2012年のことです。

この年、アメリカの小学校で、銃の乱射により児童や教師たち27人もの命が奪われるという衝撃的な事件が起きました。それまでにも、このような恐ろしい銃乱射事件が何度も起きていながら、何も解決していなかったのです。私たちはこの恐ろしい暴力犯罪を食い止めるために、政治家に頼るのではなく自分たちで考え何か行動を始めなければと思いました。

私は、ディズニーのアニメーターや児童書のイラストレーターとして仕事をしてきました。そのアーティストとしての私の経験を生かせば、子どもたちが楽しんで活動することが何かできるはずと思いました。

Facebookを使って意見交換をし、どんな活動ができるかと私は考え続けたのです。国連の国際平和デーNGOに関わっていた友人のデボラ・モルダウから助言も得ました。

そして決心したのは、世界中の誰もが参加できるアートイベントを展開しようということでした。地球上のどこにいてもたやすく交流し、手をつなぐことができるアートイベント。そのためには、特別な道具が何もなくてもできるイベントにしたかったのです。

考えついたのは、折鶴を作ってその翼にメッセージを書き、国際平和デーの日に世界の子どもたちと交換するということでした。折鶴は平和のシンボルです。しかも、特に道具を使わなくても、誰でもどこでも作ることができます。美しい日本文化である折り紙は、私が小さい頃から好きなことでもありました。

2013年、私は友達と協力して、Peace Crane Projectを立ち上げました。友人のルビア・ブラウンは、その宣伝ビデオ作りを手伝ってくれました。すると、世界中から参加したいという声があがり、どんどん広がっていったのです。これは、思ってもみないうれしいことでした。

ずっと以前の私は、サダコの話を聞いたことがなかったのですが、Peace Crane Projectに参加する子どもたちの多くはサダコの物語を知っていました。というのは、ここカリフォルニア州のサンタバーバラでは、「8月6日は『サダコの日』である。」と1996年に宣言しており、子どもたちはサダコの物語を学び、戦争の怖さについて考えてきていたのです。

学校の先生たちからの発案で、2014年には、8月6日の「サダコの日」にこのプロジェクトを開催して折鶴交換を行いました。9月の国際平和デーにも再びたくさんの折鶴の交換がされ、世界中でとても多くの交流が行われました。

今では、このプロジェクトは一年中いつでも参加できるように学校や地域で取り入れられ、今日2018年5月までに、200万人以上の世界の子どもたちが参加しています。子どもたちは、互いの地理を学び、文章を書いて交流することで、世界の人々や文化について理解を深めています。

日本の皆さんも、Peace Crane Projectにぜひアクセスしてみてください。鶴を折ることの上手下手は問題ではなく、サダコを思い平和への思いを持ち続けること、これが私たちの心からの願いです。一緒に手をとりあって平和を創っていきましょう。きっと、できるはずです。

スー・ディッチコ

これは著書The Complete Story of Sadako Sasaki and the Thousand Paper CraneにあるA note from Sue DiCiccoの要約です。

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